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健康診断で「貧血」と言われました。鉄欠乏性貧血ということですか?
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必ずしもそうではありません。ヘモグロビンが低い状態を「貧血」と呼びますが、原因には鉄不足以外にもさまざまなものがあります。鉄欠乏性貧血かどうかは、フェリチンなどの血液検査も参考にして診断されます。
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フェリチンとは何ですか?
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フェリチンは、体内に蓄えられている鉄の量を推測するために使われる血液検査です。貯蔵鉄とも呼ばれ、貯金のようなものです。鉄欠乏ではヘモグロビンより先にフェリチンが低下することがあります。ただし炎症などによって値が高くなることもあるため、他の検査と合わせて総合的な判断が必要です。
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鉄欠乏性貧血になったら必ず胃カメラや大腸カメラが必要ですか?
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年齢、性別、貧血の程度、月経の有無、症状などによって異なります。特に男性や閉経後の女性で原因の明らかでない鉄欠乏性貧血がある場合には、胃や大腸からの出血を調べるため、胃カメラ・大腸カメラが重要になります。一方、月経が多い女性の場合はほぼ原因はそれなので、必ずしも胃カメラ大腸カメラを絶対やるべきという訳ではありません。
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男性の鉄欠乏性貧血はなぜ注意が必要なのですか?
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男性には月経による鉄の喪失がないため、なにか治療が必要な病気がある可能性が高いです。特に、胃や大腸などから慢性的に出血していないか確認する必要があります。胃がん・大腸がんを含む消化管疾患が原因になっていることを必ず否定したほうがよいです。
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閉経後の女性が鉄欠乏性貧血になったら大腸カメラを受けた方がよいですか?
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原因の明らかでない鉄欠乏性貧血では、胃・大腸の検査が重要です。閉経後は月経による鉄の喪失がなくなるため、消化管からの慢性的な出血がないかを確認しましょう。
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生理がある女性なら、貧血は月経が原因と考えてよいですか?
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月経は閉経前女性の鉄欠乏性貧血の大きな原因ですが、100%月経だけが原因とは言い切れません。貧血が強い、繰り返す、鉄剤で改善しない、婦人科の医師も違和感を感じてそう、なにか胃腸の症状があるなどの場合には、消化器内科での評価も検討されます。
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便潜血検査が陰性でした。それでも大腸カメラは必要ですか?
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必要になることがあります。便潜血検査が陰性でも、大腸の病気を完全に否定することはできません。早期の大腸がんは便潜血検査が偽陰性となり得ます。鉄欠乏性貧血がある場合に、どうしても大腸カメラがやりたくない場合や、御高齢で大腸カメラが敬遠される場合は便潜血検査で代用する手もありますが、経過から大腸がんをどうしても否定しておきたいときは、大腸カメラをおすすめします。
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便が普通の色でも胃や大腸から出血していることがありますか?
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あります。少量の出血が長期間続いている場合、肉眼では便の色にほとんど変化がないことがあります。そのため「血便がないから大腸がんではない」とは言い切れません。
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鉄欠乏性貧血から胃がんや大腸がんが見つかることはありますか?
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よくあります。胃がんや大腸がんから少量の出血が続き、最初の異常が鉄欠乏性貧血として見つかることがあります。特に男性や閉経後女性の原因不明の鉄欠乏性貧血では注意が必要です。
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鉄剤を飲んで貧血が治れば、胃カメラや大腸カメラは受けなくてもよいですか?
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鉄剤で数値が改善しても、「なぜ鉄が不足したのか」という原因が解決したとは言えません。年齢や性別などから胃腸の精査が必要と判断される場合には、鉄剤への反応とは別に、原因検索を併せて行うことが重要です。
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貧血の原因は胃がん・大腸がん以外にもありますか?
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あります。胃・十二指腸潰瘍、胃ポリープ、胃炎、大腸ポリープ、炎症性腸疾患、小腸疾患などでも慢性的な出血や鉄吸収障害が起こることがあります。また、月経、妊娠、食事、胃の手術後など消化管出血以外の原因もあります。
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ピロリ菌が鉄欠乏性貧血の原因になることはありますか?
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ピロリ菌感染が鉄欠乏性貧血に関係することは稀ですがあります。原因のはっきりしない鉄欠乏性貧血では、状況に応じてピロリ菌感染の有無を調べることも有用です。大抵は胃カメラをすればピロリ菌が原因かどうかわかります。
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痔からの出血があるので、それが貧血の原因と考えてよいですか?
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痔から繰り返し出血すれば鉄欠乏性貧血の原因になることはあります。ただ、痔があるからといって胃や大腸の別の病気を否定できるわけではありません。原因不明の鉄欠乏性貧血では、痔だけで説明してよいか慎重に判断する必要があります。
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腹部エコーで鉄欠乏性貧血の原因は分かりますか?
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腹部エコーだけで胃や大腸からの微量な出血を調べることはできません。鉄欠乏性貧血の胃腸のチェックでは胃カメラ・大腸カメラが中心です。腹部エコーは、肝臓・胆のう・膵臓・腎臓などの病気を確認する必要がある場合に補助的に行います。ただ、当院の腹部エコー検査は検査理由によって胃や大腸もできる限り観察することがあり、鉄欠乏性貧血をきたすような目立つ胃腸の病気であればエコー検査で発見できることがよくあります。
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胃カメラと大腸カメラで異常がなかったら、次は何を調べますか?
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まず鉄剤への反応や、その後再び貧血にならないかを確認します。それでも改善しない場合や繰り返す場合には、小腸や尿路などの病気も検討し、小腸カプセル内視鏡やCT・MR検査などが検討されます。
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処方された鉄剤はいつまで飲み続けるのですか?
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ヘモグロビンが正常になっても、体内の貯蔵鉄(フェリチン)が十分に回復するまでにはさらに時間がかかります。そのため、ヘモグロビンが改善した後もしばらく鉄剤を継続することが多いです。自己判断で中止せず、血液検査を確認しながら医師と相談しましょう。
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鉄剤を飲むと気持ち悪くなったり便秘になったりします。どうしたらよいですか?
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鉄剤では吐き気、胃のむかつき、便秘などが起こることがあります。服用方法(夕食後にする)、投与間隔(具合が悪いときはスキップ)、薬剤の種類などを変更すると改善する場合がありますので、無理に我慢せず医師に相談してください。最終手段として点滴による鉄剤投与という選択肢もあります。
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鉄剤を飲み始めたら便が黒くなりました。大丈夫ですか?
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鉄剤を飲むと便が黒くなります。一方、鉄剤を飲んでいないのに黒い便が出るときは、胃や十二指腸の出血の可能性があります。また、鉄剤で便が黒いのか、出血で便が黒いのかは見分けにくいので、怪しいときは消化器内科へご相談ください。
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貧血に気づく日常のサインはありますか?
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疲れやすさ、息切れ、動悸、顔色の悪さ、結膜蒼白(あっかんべーをしたときの下まぶたの粘膜の赤白境界線が分からず全体に白い)などがあります。鉄欠乏では、氷を無性に食べたくなる「氷食症」、爪が反る、口角が切れやすいといった症状がみられることもあります。一方で、かなり貧血が進んでもほとんど症状がない方もいますので、症状がないから大丈夫とは言えません。
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どのくらいの貧血なら急いで受診した方がよいですか?
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ヘモグロビンの数値だけで救急車を呼ぶべき等はありません。急な息切れ、胸痛、失神、血を吐く、明らかな血便・黒色便などがある場合は、速やかな受診が必要です。救急外来や救急車をご検討ください。症状がなくても、以前より急激にヘモグロビンが低下している場合や、著しい貧血(ヘモグロビン8.0以下など)を指摘された場合には早めに医療機関へ相談してください。
