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胸やけはないけど、健康診断の胃カメラで逆流性食道炎と言われました。治療は必要?
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軽度の逆流性食道炎であれば、健康診断の胃カメラでよく指摘されます。お薬の治療もキレのよい強いお薬が多いので、症状もなく軽度でしたら、お薬は必要ないです。もし少しでも改善したい場合、この記事に書いてあるような生活・食事の習慣を少し実践してみてください。
胸やけ
胸やけ
一言で言うと「たぶん逆流性食道炎です。」
少し長く言うと「たぶん逆流性食道炎ですが、食道がんや心筋梗塞など怖い病気の可能性も否定できないので、一度胃カメラや心電図などの検査を受けてみましょう。胃カメラで、逆流性食道炎の程度も見て、最適な対策をご相談しましょう。市販薬にはない、よく効く薬もあります。」
「胃のあたりが焼けるように熱い」「食後に酸っぱいものがこみ上げてくる」…そんな胸やけの症状、我慢していませんか?
胸やけは、決して珍しい症状ではありません。多くの方が日常的に経験し、悩んでいるものです。しかし、その不快感から、食事や睡眠など、日常生活に支障をきたしてしまう方も少なくありません。
胸やけの原因は様々ですが、適切な対処法を知り、早期に改善することで、快適な生活を取り戻すことができます。
この記事では、胸やけの症状や原因、そして具体的な対策について、専門的な知識を交えながら、わかりやすく解説していきます。ぜひ最後まで読んで、胸やけの悩みを解決する一歩を踏み出しましょう。
胸やけは、みぞおちのあたりから胸にかけて、焼けるような、熱くなるような不快感が生じる症状です。人によって感じ方は異なり、「チリチリする」「締め付けられるような感じ」「熱いものがこみ上げてくる」などと表現されることもあります。
また、胸やけ以外にも、
などの症状を伴うこともあります。
これらの症状は、食後や前かがみになった時、就寝時などに悪化しやすい傾向があります。
「そのうち治るだろう」と、胸やけを放置していませんか?
実は、胸やけを繰り返していると、食道に炎症が起こる「逆流性食道炎」という病気が悪化してしまうことがあります。つよい逆流性食道炎を放置すると、まれに食道が狭くなったり、潰瘍ができたり、食道がんのリスクが高まることも。
また、胸やけと似たような症状を引き起こす病気として、狭心症や心筋梗塞などの心臓の病気も考えられます。救急外来に胸やけで受診され、逆流性食道炎の診断で帰宅後、強い胸痛となって再度受診され、心筋梗塞だったと言う事例も何度か聞いたことがあります。
「ただの胸やけ」と軽く考えず、気になる症状がある場合は、早めに医療機関を受診することが大切です。
胸やけは、主に胃酸が食道に逆流することによって引き起こされます。しかし、その原因は一つではありません。
食生活 | 脂肪分の多い食事、アルコール、コーヒー、炭酸飲料などは、胃酸の分泌を促進したり、胃と食道のつなぎ目をゆるめたりするため、胸やけを引き起こしやすくなります。 |
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生活習慣 | 喫煙、肥満、前かがみの姿勢、寝る前の食事なども、胸やけの原因となり得ます。 |
ストレス | ストレスは、胃酸の分泌を増加させたり、胃の運動機能を低下させたりするため、胸やけを悪化させる要因になります。 |
加齢 | 年齢を重ねると、食道と胃のつなぎ目の筋肉が弱まり、胃酸が逆流しやすくなるため、胸やけが起こりやすくなります。 |
病気 | 逆流性食道炎、食道裂孔ヘルニア、胃潰瘍などの病気も、胸やけを引き起こす原因となります。 |
これらの要因が複雑に絡み合い、胸やけを引き起こしている可能性を考え、検査や治療をしていきます。
胸やけの原因は様々ですが、その原因に合わせた対策をとることで、症状を改善することができます。
「生活習慣を改善しても胸やけが治らない」「市販薬を飲んでも効果がない」という場合は、医療機関を受診し、適切な検査・治療を受けることをおすすめします。
医療機関では、問診や胃カメラ検査・心電図検査・採血などを行い、胸やけの原因を特定します。その上で、原因に応じた薬物療法や生活指導などを行えます。
薬物療法 | 胃酸の分泌を抑える薬や胃酸を中和する薬、胃の運動機能を改善する薬などを処方します。 |
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生活指導 | 食生活や生活習慣の改善について、具体的なアドバイスを行います。 |
外科手術 | 重度の逆流性食道炎や食道裂孔ヘルニアなど、薬物療法で効果が得られない場合に検討されます。 |
「胃カメラは怖い」「つらい検査は避けたい」
そう思って、病院への足が遠のいている方もいるかもしれません。しかし、内視鏡検査(胃カメラ検査)は、怖い病気を除外したり、胸やけの原因を特定して、適切な治療を行うために非常に重要な検査です。
近年では、技術の進歩により、内視鏡は大変細く、柔らかく、それでいて大変高画質になっています。そのため、以前よりも苦痛が少なく、スムーズに検査を受けられるようになりました。
また、当院では、経験豊富な医師が、患者様の負担を最小限に抑えながら、丁寧な検査を行っています。別稿に譲りますが、ほとんどの皆様が鎮静剤を使用して、つらくない安全な検査を受けておられます。
立川で胸やけに対する内視鏡検査をお考えの方は、ぜひ当院にご相談ください。
胃カメラ検査の結果、逆流性食道炎と言われたが軽度なので一旦生活習慣の改善を、と言われる方も多いかと思います。
胸やけを予防・改善するためには、食生活の見直しも大切です。
これらの食べ物は、胃酸の分泌を促進したり、胃と食道のつなぎ目を緩めたりするため、胸やけを引き起こしやすくなります。
これらの食べ物は、胃に優しく、消化が良いので、胸やけの症状を和らげる効果が期待できます。
全部を覚えておくのは大変ですので、ちらっと見て、なんとなく頭の片隅において頂けたらと思います。バランスの良い食事を心がけ、腹八分目を意識することが大切です。
食生活だけでなく、生活習慣も胸やけに大きく影響します。
これらの生活習慣を改善することで、胸やけの予防だけでなく、健康な体作りにも繋がります。
胸やけは、日常生活に大きな影響を与える可能性のある症状です。
「もしかしてただの胸やけではない大きな病気かも?」「どんな治療法があるの?」など、不安や疑問を感じたら、一人で悩まず、医師に相談しましょう。
医師による適切な診断と治療を受けることで、安心して胸やけの症状を改善することができます。
立川にある当院は、消化器内科の専門医が、つらくないことにこだわった内視鏡検査(胃カメラ検査・大腸カメラ検査)をはじめ、患者様の症状やご希望に合わせた、きめ細やかな胸やけ治療を提供しています。
経験豊富な医師が、最新の医療機器を用いて、丁寧に検査と治療を行います。
「胸やけがつらい」「胃カメラを受けるのが不安」という方も、どうぞお気軽にご相談ください。
あなたの健康な毎日を、私たちが全力でサポートいたします。
院長 谷口 孝伸
日本内科学会 認定内科医 総合内科専門医
日本消化器内視鏡学会 消化器内視鏡専門医
日本消化器病学会 消化器病専門医
日本肝臓学会 肝臓専門医
弘前大学を卒業。立川の地で12年間、消化器内科医として研鑽を積み、甲府共立病院・がん研有明病院にて大腸カメラ、超音波内視鏡等の専門的な検査技術を習得。2024年8月、立川髙島屋S.C.大腸胃食道の内視鏡・消化器内科クリニック開設。
詳しい経歴や実績については、こちらをご覧ください。
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