内視鏡検査
内視鏡検査
「内視鏡検査」と聞くと、不安や疑問を感じる方も多いのではないでしょうか?
定期的な内視鏡検査を受けないでいると、ある日突然進行がんが見つかって手遅れになるリスクがあります。
「実際にはどんな検査なの?」「痛みや苦しさはあるの?」「どんな病気を見つけられるの?」「このクリニックではどんな内視鏡検査が受けられるの?」
この記事では、15,000件以上の内視鏡検査を行ってきた院長が、基本的な内視鏡検査のお話と、立川髙島屋S.C.大腸胃食道の内視鏡・消化器内科クリニックの内視鏡検査の特徴、検査を受けるメリットまで詳しく解説します。
この記事を読むことで、内視鏡検査への不安や疑問が解消され、あなたに合った検査方法を見つけることができるでしょう。
内視鏡検査とは、胃カメラ(上部消化管内視鏡検査)と大腸カメラ(下部消化管内視鏡検査)のことです。普段カメラと呼んでいるものの、正式名称が内視鏡検査ということですね。
鼻や口・肛門から、先端に高精細CCDカメラの付いた細長い管を挿入し、食道・胃・大腸などに病気がないかをチェックする専門的な検査です。ポリープなどの病気が見つかったときは、その場で治療することもできます。
細かい話をすると、他にも膵臓カメラ(超音波内視鏡検査)、小腸内視鏡検査、カプセル内視鏡検査などの亜種がありますが、それらは病院のスタッフだけが把握していればよい検査です。
ここでは当院でもお話しする可能性のある、胃カメラ・大腸カメラ・膵臓カメラについてご紹介します。
がん対策を考えるときに、必ず知っておく必要がある内視鏡検査です。
正式名称 | 挿入経路 | 観察する部位 | 見つかる病気 | 検査の難易度※ | |
---|---|---|---|---|---|
胃カメラ | 上部消化管内視鏡検査 | 鼻 or 口 | のど 食道 胃 十二指腸 | 胃がん 胃潰瘍、胃炎、ピロリ菌 | A |
大腸カメラ | 下部消化管内視鏡検査 | 肛門 | 大腸 小腸の一部 | 大腸がん、大腸ポリープ、腸炎 | B |
膵臓カメラ | 超音波内視鏡検査 | 口 | 膵臓 胆管 胆のう 肝臓 胃の壁中 | 膵臓がん、膵のう胞、胆管がん、胃粘膜下腫瘍 | C |
手遅れな進行がんを完治する方法はいまだに存在せず、どんなに日頃の行いがよくても、どんなにお金持ちでも、運命は決まってしまいます。
がんに対する最も確実な対策は、早期発見・早期治療しかないのです。そして、胃がん・大腸がん・膵臓がんの早期発見に必要なのが、「内視鏡検査」です。CTやMRIなど他の検査では、進行がんにならないと発見が難しく、早期発見するには、内視鏡検査しかないのが現状です。
胃カメラで早期に診断できれば、胃を大きく切らなくても、胃カメラで病気の部分だけくり抜いて治せます。
早期の大腸がんなら大腸カメラでくり抜いたり、外科手術でもリスクの少ない手術で完治できます。また、がんの芽とされる大腸ポリープを摘んでいくことで、そもそも大腸がんになる未来を回避することができます。
早期発見が難しい膵臓がんにおいても、膵臓カメラ(超音波内視鏡検査)が今後の早期発見のKeyになると期待されています。
「胸やけがする」「お腹の調子が悪い」「おしりから血が出た」「背中が痛い」などの症状があって、がんや病気の可能性があり得る方は、できるだけ早めに検討されたほうがよいです。
ピロリ菌、がんのご家族がいる、お酒タバコなど、がんのリスクが高い方も、通常より頻繁に、必ず受けることをおすすめします。
年齢:症状やリスクがなくても、一定の年齢を過ぎている方は受けたほうがよいです。多くの早期がんの方は、無症状で診断されます。
ここまでで内視鏡検査について、概要をお話ししました。
ここからは、当院の内視鏡検査についてどのような特徴があるのか、ご紹介します。
院長は、がん専門病院で膵臓カメラまでの内視鏡検査を習得させて頂くことができました。また、日本消化器内視鏡学会専門医、日本消化器病学会専門医、日本内科学会総合内科専門医の資格を有し、内視鏡技術にとどまらない幅広い見識で、つねに胃腸以外の疾患の可能性も考えながら、検査にあたっています。
最近はどこの病院でも点滴のお薬で眠りながら内視鏡検査が受けて頂けますが、厳密に言いますと各病院で使っているお薬の種類が少し違っています。
数多くの病院で各種の麻酔法を勉強してきた院長が、あなたに最も適切でおすすめされるお薬を考え、最大限につらくない検査を御提案します。
「どういう意味?」と思われますよね。
実は、院長はこれまでほとんど麻酔を使わない病院で胃カメラ、大腸カメラの修練をしてきました。
そのため、おのずと患者様がいかにつらくない方法はなにか模索する必要があり、胃カメラ・大腸カメラともに、最も患者様がつらくない方法を探し出しました。
「麻酔で眠らせるのなら、つらくない方法にこだわらなくてよいのでは?」と思ったこともありますが、実際は違います。麻酔で眠らせていても、眠りながら痛みは感じており、ストレスホルモンが放出されているのです。ですので、全身麻酔の手術の際、麻酔科の先生たちは、眠り薬だけではなく、しっかりと痛み止めの薬も使っています。
また、眠りながら内視鏡検査を行うときも、痛いときは患者様は動いたり、目を覚ましたりします。そのとき、どんどん麻酔薬を増やして更に眠らせるお医者様が多いのですが、そうすると検査の後の眠気や吐き気が強まってしまい、結果的に患者様はその日凄く具合が悪くつらい1日になってしまいます。
世界の内視鏡業界でトップシェアを誇る、オリンパス社の最新機種をご用意しております。
胃カメラでは、通常クリニックでは採用しないことの多い拡大内視鏡(ズーム機能があり、怪しい箇所を拡大して観察できる機種)も用意することができました。
大腸カメラは、細いものと通常のものの2種類の最新機種をご用意し、患者様に合わせて最もつらくない挿入ができる機種を選べます。
胃カメラと大腸カメラを眠った状態で、1日でセットで受けて頂くことが可能です。休日を消費して検査を受けて頂く日が、年に2日もあるのと、1日で済むのでは、やはり1日で済んだほうがよいと思います。
細かい話ですと、点滴の針を刺される回数も1回で済みますし、検査前後の受診の回数も半分になります。
また、普段会社指定の人間ドックを受けている方は、胃カメラをクリニックで受けていれば人間ドックのコースに胃カメラを含める必要がなく、人間ドックの日時の制約がかなり少なくなります。
ほとんどのショッキングな胃がん・大腸がんの患者様は労働世代の方々です。まさか私が、という年代の方々です。
その方々が受けるべき内視鏡検査を受けていなかった理由は、ほとんど仕事が忙しくて検査は二の次になっているからです。土日診療は、院長やスタッフに大きな覚悟が必要ですが、それよりも社会的な必要性のほうが上回ると考え、当院では土日診療を行うことにしました。
平日お仕事でご活躍の皆様、どうか年に1日だけでも、ご来院ください。
他の来院者様の目が気になると思い、廊下と待合室以外は極力空間が仕切られるようにいたしました。
更衣室・トイレは男女別とし、院内で大腸カメラの下剤を飲んで頂くスペースも緩やかにですが男女でエリアを分けております。
男性の大腸がん死亡数は肺がんに次ぐ2位ですが、女性の大腸がん死亡数は1位です。
たくさんの理由があるのだと思いますが、そのうちのひとつに、大腸カメラでおしりをみられる羞恥心のため大腸カメラを敬遠されている方がいらっしゃると拝察されます。もしそれが医師が女性であれば、ハードルが低くなるのならと考え、女性の先生による検査日をご用意することにしました。
ご希望の方は遠慮なく、お申し付けください。
以上のような特徴、心構えで当院は内視鏡検査をご提供しております。これでもまだ改善の余地は残っていると考え、日々改善を続けて参ります。
眠り薬を使えば、ほぼ100%の方が、つらくなかったと仰ります。
そのため、眠り薬は使ったほうがよいとおすすめしています。
患者様がつらがっていなければ、医師も検査に集中ができて、病変の見逃しが減るというデータもあります。
眠り薬を使わない場合、痛いか苦しいかと聞かれますと、「人による」というのが正直な答えです。
同じやり方をしても全く何も感じない方もいれば、ほとんどの方が何も感じないやり方でびっくりするほど痛がる方もおります。
院長自身、胃カメラを4回、大腸カメラを1回、眠り薬を使わずに受けたことがあるのですが、幸か不幸か、非常につらい思いを経験できました。そのため、眠らずに検査を受ける方へは、基本的に検査がつらい人の目線で、どれだけつらくなく検査が行えるよう常に心がけております。
内容 | 1割負担 | 3割負担 |
---|---|---|
胃カメラ | 約2,000円 | 約5,500円 |
胃カメラ +生検(顕微鏡検査) |
約3,500円 | 約10,000円 |
内容 | 1割負担 | 3割負担 |
---|---|---|
大腸カメラ | 約2,000円 | 約6,000円 |
大腸カメラ +生検(顕微鏡検査) |
約4,000円 | 約11,000円 |
大腸カメラ +ポリープ切除(1個) |
約8,000円 | 約20,000円 |
大腸カメラ +ポリープ切除(2個) |
約9,000円 | 約27,000円 |
大腸カメラ +ポリープ切除(3個) |
約10,000円 | 約35,000円 |
内容 | 1割負担 | 3割負担 |
---|---|---|
膵臓カメラ | 約2,500円 | 約6,500円 |
膵臓カメラ +顕微鏡検査 |
約3,000円 | 約7,000円 |
※膵臓カメラは現在、立川相互病院への非常勤勤務で院長が行っており、当院からご予約頂けます。
内視鏡検査は、早期発見・早期治療に欠かせない検査です。
当院では、患者様の負担を最小限に抑え、安心して検査を受けて頂けるよう、様々な工夫を凝らしています。
少しでも気になることがある方は、ぜひ一度当院にご相談ください。
経験豊富な医師が、あなたに合った検査方法をご提案し、丁寧に対応いたします。
当院では、立川市〜多摩地域のより多くの皆様に、苦痛のない内視鏡検査を受けて頂くため、さまざまな工夫をご用意しております。
ご来院を心よりお待ちしております。
胃カメラが10分、大腸カメラが20分前後です。
胃カメラは必ず30代で一度は受けて、ピロリ菌の有無を確認し、40歳までの除菌をしましょう。
大腸カメラも40歳までに一度受けましょう。40代、50代で大腸がんになる方は、その時点でポリープがあることが多いです。
膵臓カメラは基本的に何か理由があるときに受ければよく、何歳以上で全員受けましょうというものではありません。
胃カメラは1年おきが確実ですが、もしリスクがゼロの方でしたら、2-3年おきも考慮されます。
大腸カメラは結果によっておすすめする間隔が異なります。要注意なポリープがあった場合は1年後、小さなポリープ1つくらいなら2-3年後などが提唱されていますが、正解はありません。どんな結果であれ、5年以上は空けないほうがよいです。
胃カメラ、大腸カメラの正式名称が、上部消化管内視鏡検査、下部消化管内視鏡検査です。ですので、基本的に同じ意味です。
過去に、内視鏡はファイバースコープなのでカメラではないと仰る方もおりましたが、現在はCCDカメラを使っているので、やはりカメラと呼んでよいのでは、と思います。
盲腸や胆のうなどの全身麻酔の外科手術で、お腹を切らずにいくつかの穴を開けてお腹の中での操作で完結する手術のことを腹腔鏡手術と呼びます。
患者様の中で、よくこの手術のことも内視鏡検査と呼ぶ方がおりますが、厳密にはそれらは腹腔鏡手術であり、内視鏡検査(胃カメラ検査、大腸カメラ検査等)とは別物です。
院長 谷口 孝伸
日本内科学会 認定内科医 総合内科専門医
日本消化器内視鏡学会 消化器内視鏡専門医
日本消化器病学会 消化器病専門医
日本肝臓学会 肝臓専門医
弘前大学を卒業。立川の地で12年間、消化器内科医として研鑽を積み、甲府共立病院・がん研有明病院にて大腸カメラ、超音波内視鏡等の専門的な検査技術を習得。2024年8月、立川髙島屋S.C.大腸胃食道の内視鏡・消化器内科クリニック開設。
詳しい経歴や実績については、こちらをご覧ください。
TOP