機能性ディスペプシア（FD）
「胃の調子が悪い…もしかして病気？」
胃の不快感や痛み、胃もたれ、吐き気…つらい症状が続くと、不安になりますよね。
病院で検査を受けても「異常なし」と言われたら、一体何が原因なのか、この先どうなるのか、心配は募るばかり。
そんな方は、もしかしたら「機能性ディスペプシア」かもしれません。
「つらい症状、あなただけではありません」
機能性ディスペプシアは決して珍しい病気ではありません。日本人の4～5人に1人が悩まされていると言われています。院長も医師国家試験前の1年間、成績が悪すぎて不合格になるかもしれないストレスから、機能性ディスペプシアと思われる症状に大変悩まされました。
「ストレスのせい？」「気のせい？」と一人で抱え込まず、まずは正しい知識を身につけましょう。
短くまとめると
「おつらいと思いますが命には関わりません。一緒に少しでも改善する方法を探しましょう。」
付け加えると
「まずは機能性ディスペプシア以外の病気の可能性をしっかり否定することが重要です。」
「もしも、ストレスの回避、十分な時間の睡眠、毎日ジョキングができるのであれば、楽になると思います。」
「機能性ディスペプシア」とは、胃の痛みや不快感、胃もたれ、吐き気などの症状が続くにも関わらず、胃カメラなどの検査ではっきりとした原因が見つからないときに付けられる病名です。
以前は「神経性胃炎」や「慢性胃炎」などと呼ばれていましたが、現在では「機能性ディスペプシア」という診断名が世界的に用いられています。
胃カメラや血液検査などを行っても、胃潰瘍や胃がん、ピロリ菌感染などの異常が見つかりません。
胃の痛み、胃もたれ、胸やけ、吐き気、早期満腹感（少し食べただけでお腹いっぱいになる）など、様々な症状の現れ方があります。
あまりにつらい症状から、死んでしまうかもと不安になる方も多いです。しかし、機能性ディスペプシアは絶対に命に関わることはありません。注意すべきは、適切な検査をせずに機能性ディスペプシアと診断され、大きながんなどを見逃されることです。
通常の胃の症状は自然と良くなることが多いですが、機能性ディスペプシアは症状が良くなったり悪くなったりを繰り返しながら、慢性的に続くことが多いです。
「もしかして機能性ディスペプシアかも？」と不安な方は、ぜひ当院にご相談ください。
立川にある当院では、専門医が丁寧な診察と正確な検査を行い、適切な診断の後、あなたに合った治療法をご提案いたします。
機能性ディスペプシアの原因ははっきりとは解明されていませんが、以下のような要因が複雑に絡み合っていると考えられています。
胃の筋肉の動きが弱まったり、不規則になったりすることで、食べ物がスムーズに消化されず、胃もたれや不快感が生じます。胃の動きを司るのが自律神経です。
胃が過敏になり、通常では感じない程度の刺激でも痛みや不快感を感じやすくなります。
胃酸が過剰に分泌されると、胃の粘膜を傷つけ、炎症を起こすことがあります。
ストレスは、自律神経のバランスを崩し、胃の動きや知覚過敏に影響を与えます。
ピロリ菌は胃の炎症を引き起こし、機能性ディスペプシアの症状を悪化させることがあります。
脂肪分の多い食事や刺激物、アルコールの過剰摂取は、胃の負担を増やし、症状を悪化させることがあります。
遺伝的要因や腸内細菌のバランスの乱れなども、機能性ディスペプシアの発症に関与している可能性があります。
これらの要因がどのように作用して機能性ディスペプシアを引き起こすのか、詳しいメカニズムについてはまだ研究段階です。
当院では、患者様一人ひとりの症状や生活習慣などを詳しくお伺いし、原因を探りながら最適な治療法をご提案いたします。
機能性ディスペプシアはその原因が解明されておらず、狙って完治する病気ではありませんが、症状を和らげ、少しでも快適な生活を送るための治療法はいくつかあります。
脂肪分の多い食事や刺激物、アルコール、カフェインなどを控え、消化の良い食事を心がけましょう。
十分な睡眠、適度な運動、リラックスできる時間を持つなど、ストレスを解消する方法を見つけましょう。
喫煙は胃の粘膜を傷つけ、症状を悪化させる可能性があります。
ピロリ菌に感染している場合は、除菌治療を行うことで症状が改善することがあります。
胃酸の分泌を抑え、胃の粘膜を保護します。
胃の動きを活発にし、消化を助けます。
症状に合わせて、漢方薬を処方することもあります。
これらの治療法を、患者様の症状や状態に合わせて組み合わせて行います。
立川にある当院では、専門医があなたに最適なプランをご提案いたしますので、お気軽にご相談ください。
機能性ディスペプシアの診断は、主に以下の3つのステップで行われます。大事なのは、除外診断である（この結果が出たら機能性ディスペプシア！と確定はできず、様々な検査の結果他の病気が否定的なので、そしたら機能性ディスペプシアかな、という消去法的な診断法）ということです。
症状（胃の痛みや不快感、胃もたれ、吐き気など）の程度や頻度、いつ頃から症状が始まったのか、食事との関係、生活習慣などについて詳しくお話を伺います。
機能性ディスペプシアは、他の胃の病気（胃潰瘍、胃がん、胃炎など）を否定した上で診断されます。
そのため、内視鏡検査（胃カメラ検査）で胃の内部を直接観察し、異常がないかを確認することが重要です。
当院では、経験豊富な医師が、患者様の負担を最小限に抑えた胃カメラ検査を実施しています。
胃の具合が悪く、胃カメラを行っても異常がないからすぐに機能性ディスペプシアと診断されてしまうことがあります。そして数ヶ月後に膵臓がんであることが判明することがあります。胃の症状があって胃カメラ検査で異常がない場合、必ず腹部エコー検査が必要です。
必要に応じて、ピロリ菌の検査や血液検査、心電図検査などを行います。
ピロリ菌は胃炎や胃潰瘍の原因となる細菌で、機能性ディスペプシアの症状を悪化させることがあります。
ピロリ菌に感染している場合は、除菌治療を行うことで症状が改善する場合があります。
機能性ディスペプシアの診断には、胃カメラ検査による他の病気の否定が欠かせません。
しかし「胃カメラはつらい」「怖い」というイメージをお持ちの方も多いのではないでしょうか。
当院では、患者様の負担を最大限に軽減し、安心して検査を受けて頂けるよう、以下の点に力を入れています。
当院の医師は、がん専門病院で研鑽を積んだ、内視鏡専門医・消化器病専門医です。
患者様の状態や病態に合わせて、丁寧かつスムーズな検査を行います。
高画質で細い内視鏡など、より高機能な内視鏡を導入しています。これにより、検査中の不快感を大幅に軽減することができます。
苦痛を減らすため、安全性と正確な診断のためにも、鎮静剤を使用することをおすすめしています。
眠っている間に検査が終わるので、痛みや苦痛を感じることなく検査を受けて頂けます。
検査室は、落ち着いた雰囲気で、リラックスできる空間を心がけています。
スタッフが常にそばに付き添い、安心して検査を受けて頂けるようサポートいたします。
胃の不調を感じたら、我慢せずに、当院へご相談ください。
立川にある当院は、地域の皆様の健康を支える消化器内科の専門家として、どんな些細なお悩みにも真摯に対応いたします。
機能性ディスペプシアの症状は、日常生活とも大きく関わっています。
揚げ物や炒め物、こってりした肉料理などは、胃の負担を増やします。
香辛料や唐辛子などの刺激物は、胃の粘膜を刺激し、炎症を悪化させることがあります。
コーヒーや紅茶、緑茶、エナジードリンクなどに含まれるカフェインは、胃酸の分泌を促進し、症状を悪化させることがあります。
アルコールは胃の粘膜を傷つけ、炎症を悪化させる可能性があります。
早食いは胃に負担をかけます。ゆっくりとよく噛んで食べましょう。
食べ過ぎは胃の消化機能を低下させ、症状を悪化させることがあります。
睡眠不足はストレスを溜め込みやすく、自律神経のバランスを崩します。
軽い運動はストレス解消に効果的です。
ウォーキングやヨガなど、無理のない範囲で体を動かすようにしましょう。
趣味や好きなことに没頭する時間を持つなど、自分なりのリラックス方法を見つけましょう。
喫煙は胃の粘膜を傷つけ、血流を悪くすることで、機能性ディスペプシアの症状を悪化させるだけでなく、胃潰瘍や胃がんのリスクも高めます。
これらの注意点に加えて、規則正しい生活を送ることも大切です。
バランスの取れた食事、十分な睡眠、適度な運動を心がけ、ストレスを溜め込まない生活を送りましょう。
機能性ディスペプシアは、症状が良くなったり悪くなったりを繰り返すこともありますが、基本的に年単位で症状が続くことが多いです。
そのため、無理をせず根気強く治療を続けることが大切です。
定期的に医師の診察を受け、症状や治療経過を報告しましょう。
必要に応じて薬の種類や量を調整したり、生活習慣のアドバイスを受けることができます。
どんな食事で症状が悪化するのかを把握し、食事内容を見直す参考にしましょう。
ストレスを感じた時に記録し、ストレスの原因や対処法を考えるきっかけにしましょう。
アロマを焚いたり、好きな音楽を聴いたり、自分に合ったリラックス方法を見つけましょう。
一人で抱え込まず、家族や友人、職場の同僚などに相談してみましょう。
話を聞いてもらうだけでも気持ちと症状が楽になることがあります。
機能性ディスペプシアは、決して珍しい病気ではありません。
多くの人が同じ悩みを抱えています。
焦らず、医師と協力しながら、自分に合った治療法や生活習慣を見つけ、症状と上手につきあっていきましょう。
機能性ディスペプシアの詳しい原因やメカニズムについては、まだ解明されていない部分が多く残されています。
しかし、近年、様々な研究が進められており、新たな治療法の開発や、より効果的な治療戦略の確立が期待されています。少し専門的になりますが一部をご紹介します。
腸内細菌のバランスが、機能性ディスペプシアの発症や症状に影響を与えている可能性が示唆されています。
腸内細菌叢を改善するためのプロバイオティクス（整腸剤）やプレバイオティクスの効果が研究されています。
一部の機能性ディスペプシア患者では、胃や十二指腸の粘膜に軽度の炎症が見られることがあります。
この炎症が症状を引き起こすメカニズムや、炎症を抑える治療法の開発が研究されています。
脳と腸は密接に関係しており、ストレスや不安が胃腸の症状に影響を与えることが知られています。
脳腸相関のメカニズムを解明し、より効果的なストレス管理法や心理療法の開発が期待されています。
従来の薬剤とは異なる作用機序を持つ新たな薬剤の開発が進められています。
例えば、胃の知覚過敏を抑える薬や、腸内細菌のバランスを調整する薬などが研究されています。
これらの研究が進展することで、機能性ディスペプシアのより詳細な原因やメカニズムが解明され、一人ひとりの患者様に合わせた、より効果的で副作用の少ない治療法が確立されることが期待されます。
「胃の調子が悪いけど、どこに行けばいいんだろう？」「この症状は機能性ディスペプシアなの？」
そんなお悩みをお持ちのあなた、一人で悩まず、ぜひ当院にご相談ください。
当院は、立川にある内視鏡検査と超音波検査を専門とする消化器内科のクリニックです。
内視鏡専門医・消化器病専門医が、あなたの症状やお悩みに寄り添い、丁寧な診察と検査を行います。そして、あなたに最適な治療法をご提案し、二人三脚で症状の改善を目指しましょう。
総合内科専門医、消化器病専門医が、最新の知識と技術に基づいた診療を提供します。
経験豊富な医師と細くて高画質な内視鏡、鎮静剤の使用や専門スタッフのケアにより、普段はつらい胃カメラ検査でも、安心して受けて頂けます。
立川駅直結徒歩3分で、通いやすい立地です。
WEB予約や、WEB問診、会計待ち時間ゼロシステムなど、少しでも患者様の通院負担が減るような工夫をこらしています。
「もしかして機能性ディスペプシアかも？」と思ったら、まずはお気軽にご連絡ください。お電話またはWeb予約にてご予約頂けます。
はい、吐き気は機能性ディスペプシアの症状になりえます。吐き気以外にも、胃の痛みや不快感、胃もたれ、胸やけ、早期満腹感など、様々な症状が現れることがあり、機能性ディスペプシアは本当に多彩な症状として現れます。
ヨーグルトが機能性ディスペプシアに直接効果があるという科学的根拠はありません。しかし、ヨーグルトに含まれる乳酸菌は腸内環境を整える働きがあり、間接的に症状の改善に役立つ可能性はあります。試してみて改善したらラッキーという考え方です。
市販薬の中には、一時的に症状を和らげる効果があるものもありますが、根本的な治療にはなりません。合うお薬が見つかれば幸いですが、絶対これがおすすめというものは存在しません。また、検査を受けずに市販薬を使っていると、胃がんや膵臓がんの診断が遅れることもあります。まずは医療機関を受診し、適切な診断と、それに基づいた治療を受けることをおすすめします。医療機関のお薬のほうが少し強いものを選択できます。
院長 谷口 孝伸
日本内科学会 認定内科医 総合内科専門医
日本消化器内視鏡学会 消化器内視鏡専門医
日本消化器病学会 消化器病専門医
日本肝臓学会 肝臓専門医
弘前大学を卒業。立川の地で12年間、消化器内科医として研鑽を積み、甲府共立病院・がん研有明病院にて大腸カメラ、超音波内視鏡等の専門的な検査技術を習得。2024年8月、立川髙島屋S.C.大腸胃食道の内視鏡・消化器内科クリニック開設。
詳しい経歴や実績については、こちらをご覧ください。
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