2024年7月31日
大腸カメラ検査の前日、下剤を飲むと「効きすぎてつらい」「眠れない」といった経験はありませんか?実は、下剤の種類や体質によって、効果の出方には個人差があります。下剤が効きすぎる原因や対処法を知っておくことで、安心して検査に臨むことができます。
立川髙島屋S.C.大腸胃食道の内視鏡・消化器内科クリニックでは、患者様一人ひとりの体質や状態に合わせた検査・治療を行っております。
下剤の効きすぎが心配な方も、お気軽にご相談ください。
大腸カメラ検査前の下剤が効きすぎる原因
大腸カメラ検査で正確な診断を行うためには、大腸内をきれいにする必要があります。そのため、前日には下剤を服用して腸内の便を排出しますが、この下剤の効果には個人差があります。
下剤が効きすぎる原因としては、主に以下の3つが考えられます。
体質
腸の運動機能や水分吸収能力は人それぞれ異なります。腸の動きが活発な方や水分吸収が悪い方は、下剤の効果が強く出やすい傾向があります。
下剤の種類
下剤には、浸透圧性下剤、刺激性下剤、膨張性下剤など、様々な種類があります。それぞれ作用機序や効果の強さが異なるため、種類によっては効きすぎる場合があります。
服用量やタイミング
決められた量やタイミングを守らずに下剤を服用すると、効きすぎる場合があります。特に、就寝前に多量の下剤を服用すると、夜中に何度もトイレに行くことになり、睡眠不足や体調不良を引き起こす可能性があります。
これらの要因が複合的に作用することで、下剤が効きすぎる場合があります。
下剤の種類と効果の違い
大腸カメラ検査で一般的に使用される下剤には、以下のような種類があります。
浸透圧性下剤
腸内の水分量を増やし、便を柔らかくして排出しやすくする下剤です。効果は比較的穏やかですが、大量に水分を摂取する必要があるため、高齢者や心疾患のある方は注意が必要です。
ニフレック、モビプレップなど
刺激性下剤
腸の蠕動運動を活発にし、便を押し出す下剤です。効果は比較的強いですが、腹痛や下痢などの副作用が起こりやすいのが特徴です。 ラキソベロン、プルゼニドなど
膨張性下剤
水分を吸収して膨らみ、腸を刺激して排便を促す下剤です。食物繊維を多く含むため、便秘の予防にも効果的ですが、ガスが溜まりやすい、便が硬い場合は効果が出にくいといったデメリットもあります。
酸化マグネシウムなど
どの種類の下剤を使用するかは、患者様の体質や状態によって異なります。医師の指示に従って、適切な種類と量の下剤を服用することが重要です。
下剤の効きすぎを防ぐための対策
大腸カメラ検査前の下剤の効きすぎは、以下の対策を講じることで予防できます。
医師や看護師に相談する
過去の検査での経験や体質、持病などを伝え、適切な種類や量の下剤を処方してもらいましょう。自己判断で下剤の種類や量を変更することは避けましょう。
水分を十分に摂取する
下剤の効果を高め、便を柔らかくするためには、水分補給が欠かせません。特に浸透圧性下剤を使用する場合は、指示された量の水分を必ず摂取しましょう。
食事に気を付ける
検査前日は、消化の良いものを中心に食べ、脂っこいものや食物繊維が多いものは控えましょう。また、アルコールやカフェインの摂取も控えめにすることをおすすめします。
服用時間やタイミングを守る
下剤の効果が夜間に強く出ないように、医師や薬剤師の指示に従って服用時間やタイミングを守りましょう。
不安や心配があれば相談する
下剤の効果や副作用について不安や心配がある場合は、遠慮なく医師や薬剤師に相談しましょう。
これらの対策をしっかりと行うことで、下剤の効きすぎによる不快感を軽減し、安心して検査に臨むことができます。
下剤が効きすぎてしまった時の対処法
万が一、下剤が効きすぎてしまった場合は、以下の対処法を試してみてください。
水分補給
下痢によって失われた水分を補給するために、こまめな水分摂取を心掛けましょう。経口補水液やスポーツドリンクなどがおすすめです。
安静にする
激しい腹痛や脱水症状がある場合は、無理に動かず安静にしましょう。横になって休むことで、体力の回復を促すことができます。
食事を控える
下痢が続く間は、消化の良いものを少量ずつ摂取するようにしましょう。おかゆやうどん、白身魚など、胃腸に負担をかけないものがおすすめです。
医療機関を受診する
激しい腹痛や嘔吐、発熱などの症状がある場合は、すぐに医療機関を受診しましょう。 下剤の効きすぎは、適切な対処を行うことで改善できます。我慢せずに、早めに医師や薬剤師に相談するようにしましょう。
下剤の効きすぎは、適切な対処を行うことで改善できます。我慢せずに、早めに医師や薬剤師に相談するようにしましょう。
立川髙島屋S.C.大腸胃食道の内視鏡・消化器内科クリニックでの取り組み
当院では、患者様が安心して大腸カメラ検査を受けられるよう、下剤の効きすぎ対策に力を入れています。
丁寧な問診と説明
過去の検査経験や体質、持病などを詳しくお伺いし、患者様一人ひとりに合った下剤の種類や量、服用方法をご提案します。
下剤の選択肢
様々な種類の下剤をご用意しており、患者様の状態に合わせて最適なものを選択しています。検査当日の下剤を飲めない、または飲みたくない方には、検査当日の下剤を飲まない大腸カメラ検査もご提案可能です。
関連記事:下剤を飲まない大腸カメラ検査
最新の内視鏡機器
最新の内視鏡機器を導入し、苦痛の少ない検査を実現しています。また、鎮静剤を使用することで、眠っている間に検査を終えることも可能です。
専門医による検査と診断
経験豊富な消化器内視鏡専門医が検査を行い、正確な診断と適切な治療をご提供します。
当院では、患者様の負担を最小限に抑え、安心して検査を受けていただけるよう、様々な取り組みを行っております。下剤の効きすぎが心配な方も、どうぞお気軽にご相談ください。
まとめ
大腸カメラ検査は、大腸がんの早期発見・早期治療に不可欠な検査です。下剤の効きすぎは、検査に対する不安やストレスを増大させる要因の一つですが、適切な対策を講じることで、安心して検査に臨むことができます。
今回の記事では、下剤が効きすぎる原因や対処法、当院での取り組みについて解説しました。
大腸カメラ検査は、早期発見・早期治療につながる大切な検査です。下剤の効きすぎを恐れずに、ぜひ一度検査を受けてみてください。
当院では、患者様一人ひとりのご不安やお悩みに寄り添い、安心して検査を受けていただけるよう、スタッフ一同サポートいたします。